「usao漫画」って知っていますか?
今、ダ・ヴィンチでも連載されている、4~5コマのマンガ。
登場する動物たちが、家族なのか友達なのか恋人なのかもよくわからない関係なのですが、セリフが少ないのに、なんだか色んな気持ちが溢れているマンガです。
usaoさんは現役の先生
作者のusao(@_usao_ooo)さんは、学校の先生をされている方です。
usaoマンガは、ツイッターから広まったようです。usaoさんは、いまもツイッターで、漫画をツイートされています。
ご本人のツイートを眺めていると、住んでいる都道府県もわかるのですが、ここでは控えます。usaoマンガのサラサラと可愛らしいタッチとは異なり、熱のある人物画を描かれていることもあるようです。
道徳の時間に配った教材が話題になった。
ちょうど2016年春頃、ネットで話題になっていたマンガを読みました。
それは、作者のusaoさんが、クラス子供たちに道徳の教材(おまけ?)として配布していたもの。
その頃、私は、生きにくい子ども達に関わる仕事をしていました。
- お友達が何を考えているのかわからない
- 自分が言ったことばや、行動が相手をどんな気持ちにしているのかわからない
- 失敗ばかりで、とても自信がない
- 失敗したときにどうやって乗り越えたらいいのかわからない
- どうしてもイライラした気持ちが抑えられない
そういうことに、いつも困っている子どもたちが、たくさんいました。
そして、たぶん、振り返ると、自分も生きにくかった子どもでした。
自分を客観的にみるということは、大人だって難しいことがあるのに、小学生にはとても難しいことです。
そもそも発達的に、自分を振り返れたり、周りからどう見られているかをはっきりと自覚してくる力が、急激に必要になり、ぐぐーんと成長するのは小学校高学年くらい。
少しずつ学んでいくのです。
自分たちで経験したり、お兄さんやお姉さんが教えてくれたり、お父さんやお母さん、先生が教えてくれたり。
でも、どんなに言葉だけで何度伝えても響かないことだってあります。
わからないことで、失敗ばかり経験して自信がなくなっていく子もいます。
本当に、つぶれそうになってしまう子もいます。
そういう見えにくい内容を、usaoさんのタッチでマンガにしてあることでトゲトゲせず、伝えられる。ストーリーがあることで、とてもわかり易い。とても優しい。
「あぁ、これ、子どもらに見せたいなぁ」
すぐにそう思いました。
そして、何枚も読み続けるほどに、
「ほんと大人に読ませたいわっ(怒)!」
ということも。
usao漫画がついに書籍になったのです。
文庫より少し大きいくらいの手頃なサイズに1ページに1作ずつのusao漫画。
書籍で登場するのは、動物たちです。
usao漫画の公式アカウントはこちら。
何度読んでも、どのページから読んでも良くて、思い浮かべる人は、その時々で違うなぁと思います。
遠くにいても、伝わっているよ。 pic.twitter.com/o9lKBu831y
— 『usao漫画』公式アカウント (@usao_manga) 2017年2月23日
心のこもった手紙。うれしくて、何度も見てしまいます。 pic.twitter.com/FRKOMrdDZg
— 『usao漫画』公式アカウント (@usao_manga) 2017年2月22日
いっしょにごはんを食べよう#usao漫画 pic.twitter.com/2YihisFOlp
— usao (@_usa_ooo) 2017年2月20日
「あるある~」誰もが共感できる。
TLを見ていたら、usao漫画を「お守り」にしているという方もいました。
大人だって疲れるときもあるし、嬉しいときもある。
嫌なことがあって、イライラしたり、苦しいときもある。
usaoさんのマンガに登場する動物たちのささやかな日々は、たった5コマの中に「こんなことあるある」ということが詰まっていて、共感できるのです。そして、それは解決策だったりもする。
ゆっくりお風呂に入ったり、あたたかい飲み物をのんだり、誰かがそばにいてくれたり。
そういう些細なことが、日々の山谷を乗り越える糧になっているし、周りが支えてくれているんだよなぁってことを感じることができる。
とくに説明もないし、長々としたセリフもないのになぁ。
子どもに寄り添いながらの作品が楽しみ♪
実は、テレビに出られているusaoさんを拝見したことがあります。まだお若い女性で、作家を本業にするつもりはなく、子どもの傍にいると仰っていました。これからも、子どもの傍で、日々の生活の中で感じたことが作品になるんでしょうね。
書籍には人間が登場する作品はありませんが、個人的には、ツイッターでつぶやかれるリアルなusaoさんや、どうやら彼氏さん(2018年には旦那さん)であるK氏とのやりとりが楽しみでもあります。
疲れた大人にも、疲れていない大人にオススメだし、子ども達にも読んでほしいなぁ。
(道徳マンガは本当!!!におすすめです)
ちなみに、ページ番号の脇の絵は、地味にパラパラ漫画になっているので、これもまたかわゆい・・・。